こんにちは。フォトグラファー・ライターのYuri(camel8326)です。
なかなか外に出ることが難しい中、自宅で写真撮影を楽しむ方も多いのではないでしょうか。
フリマアプリの商品や頑張って作った料理など、せっかくならきれいな写真を撮って残したいですよね。
しかし、家の中での撮影は外と違って難しい面も多いです。
外での撮影は得意だけど、室内での撮影は苦手…という方も多いです。私もその一人でした。
ただし、撮影時にほんの少しの工夫をするだけで、写真は大きく変わります。
今回は、そんな自宅撮影を素敵に叶えるために、ぜひ試してほしい8つのコツをご紹介します。
目次
1、光を工夫する
室内・室外にかかわらず、写真撮影において大切となる要素が「光と背景」です。
写真は光がないと撮ることができません。光の強さ・室によって撮れる写真が大きく変わるので、撮影前に光を考えることから始めることをおすすめします。
自然光を使っての撮影がベスト
撮影において、誰もが扱いやすい光が「太陽光」です。
自分でストロボなどを使って創り出す光とは違って高度な技術が必要なく、比較的簡単に取り入れることができます。
そのため、自宅撮影はできるだけ、太陽の光が入る日中に行うことがおすすめです。
窓際はベストポイント
太陽の光が一番差し込む場所である窓際は、撮影のベストポイント。
この写真も、窓のすぐそばで撮影しました。
当たり前ですが、窓から遠ざかるほどに光が届かないので、撮影場所はできるだけ窓際を選ぶといいでしょう。
特に横から当たるサイド光は、被写体の立体感を際立たせるため、商品撮影にはぴったりです。
光と影を調整してアクセントをつける
ただ光を当てるだけではなく、光を反射したり屈折させたりすることで、写真にアクセントをつけることができます。
たとえばこちらの写真。右上に影ができているのがわかりますか?
これは、右上にガラスコップを置いて、その影を撮影したもの。
あえて影を作ることで、写真に立体感をつけています。
同様に、プリズムを使って虹色の光を作り出し、写真に彩りを加えるアイデアもおすすめです。
ライティング機材を使う
「どうしても日中に撮影することが難しい」「天気が悪く、光が入らない」という時は、ライティング機材を使いましょう。
カメラの上に取り付けるクリップオンストロボは、天井に光を反射させることで、やわらかい光を作り出すことができます。
私が使っているのはこの商品。自動調整ができないのですが、安いので「とりあえず使ってみたい」という方にはおすすめ。
「ストロボはよくわからない」という方は、撮影用のソフトボックスもいいでしょう。
光がない環境では、このソフトボックスを置いて撮影しています。光の向きや強さを感覚的に調整しやすいので、高度な技術がそこまで必要ないです。
難点は組み立てが大変なこと。ちょっとした撮影にはストロボの方が使いやすいと個人的に思います。
初心者の方から上級者の方まで、特におすすめしたいのが、手持ちできるLEDライト。
手で持てる小さいライトなので、ちょっとしたライティングにぴったり。
料理や小物撮影だけでなくポートレートにも使えるので、今購入する方がとても増えています。
面倒な組み立てや高度な技術も必要ないので、初心者の方にもおすすめです。
お値段が高すぎるけれど、かなり使い勝手のいいProfoto。お金が貯まったら購入したいものの1つです。
2、背景にこだわる
写真にとって重要なもう一つの要素が背景。
せっかく素敵な商品を良い光の中で撮影しても、背景がぐちゃぐちゃだったりテーマに合わなかったりすると、写真の魅力が半減してしまいます。
とはいえ、「家の中にそんなに素敵な壁紙ないんだけど」という方が大半だと思います。
そんな方にぜひ使ってほしいのが、背景紙やはがせる壁紙。撮影の時にささっと用意するだけで、魅力的な背景の中で撮影することができます。
背景の作り方やおすすめの商品についてはこちらの記事に詳しく書いてありますので、ご確認ください。
3、商品のイメージを考える
料理でもコスメでも、撮影する際に「どんなイメージを伝えたいか」ということを考えることで、響く写真を撮ることができます。
例えばコスメなら、使う時間帯が朝であれば「明るく爽やかな印象」、夜であれば「気持ち暗めでシックな印象」と変えることで、イメージが大きく変わります。
料理も、夏の暑いときに食べるものは「日差しをイメージしたキラキラした写真」、冬の寒い時に食べるものは「寒い冬に欲しくなる温かい雰囲気の写真」と季節ごとに雰囲気を変えることが伝わる写真を作り出す一歩です。
光や背景、撮影小物で写真のイメージは大きく変わるので、まずは季節感や使用シーンなど「その商品をどんなイメージで伝えたいのか」といったことを考えてから素材を集めることがおすすめです。
4、撮影小物を集める
光と背景が決まり、「いざ撮影」となった時、撮りたい商品だけが被写体だと、物足りない写真になってしまうことも。
そんな時に使ってほしいのが、撮影小物。
お花やアクセサリー・玉ボケを作り出すジュエリーライトなど、主役を邪魔せずに背景を彩る撮影小物は、自宅撮影の大きな味方です。
テーマに合わせて小物を変えることでイメージががらっと変わるので、数パターン用意しておくことが望ましいです。
料理・コスメ・ガジェットなど、雰囲気が劇的に変わるおすすめのおしゃれ撮影小物をこちらの記事で紹介しているので、ぜひご確認ください。
5、アングルを変えてみる
撮影スペースをきれいに揃え、何度もシャッターを切ったけれど、思っていたイメージと違う…。
という場合は、撮影のアングルを変えて何パターンか撮ってみることをおすすめします。
小さい被写体は上からの俯瞰撮影、高さがある被写体は真横から撮影するなど、被写体によって適した撮影アングルがあります。
アングルを変えるだけで切り取る写真の雰囲気が大きく変わるので、パターンを変えながら撮影してみましょう。
6、体のパーツを入れてみる
「もう少し動きのある写真が撮りたい」と思う方は、体のパーツを写真に入れてみてはどうでしょうか。
圧倒的に使いやすいのが手、次に足ですね。
コスメや食べ物など、人が手に持って使うものは、ぜひ手に取って撮影してみてください。
体のパーツが入ることによって、使うシーンや温度感が伝わるので、より印象的な写真になります。
その時に、女性はネイルをしたりアクセサリーを付けたりすることで、より華やかさを増すことができます。
私は普段ネイルはあまり付けませんが、商品撮影の時だけネイルをすることもよくあります。笑
7、情報収集をする
「撮影イメージが沸かない」「想像しているものと何か違う」
そう感じる時は、他の方がどんな写真を撮っているのか、徹底的に調べることがおすすめ。
SNSはお手本写真の宝庫なので、アングルや小物の配置を真似しながら練習することも上達の近道です。
特におすすめなのが、「Pinterest(ピンタレスト)」。おしゃれな置画がたくさん投稿されているので、イメージを作り上げる時に私はよく見ています。
小物の使い方も勉強になるので、ここで使われているものと似ているものを揃えるだけでも写真が上手になった気分になります。
また、商品撮影に関する本を読むこともおすすめ。
私がよく商品撮影のアンバサダー依頼をいただく会社「スナップマート㈱」が監修する「インスタグラム商品撮影の撮り方ガイド」は、おしゃれな商品撮影をするためのコツやアイデアがたくさん書いています。
「SNSでスルーされない商品撮影」をテーマに書いている本なので、おしゃれなブツ撮り・自宅撮影をしたい人にはぴったり。
商品撮影に関する本はかなり読みましたが、1番初心者にもわかりやすく、参考になる内容がたくさん書いてあったので、これからブツ撮りをされる方は絶対に読んだ方がいいです。
著者である6151さん・中野晴代さん・もろんのんさんは3人とも素敵なブツ撮りをされるので、撮影イメージや小物の使い方の参考にぜひSNSを覗いてみてください。
8、レタッチアプリを使う
撮影が終わった後、そのまま写真を投稿するのも悪くないのですが、せっかく撮った写真をもっと素敵にレタッチすることもポイントです。
レタッチソフトは様々なものがありますが、無料アプリでも雰囲気を変えるには十分。
おすすめのアプリについて紹介します。
VSCO
フィルターをかけるだけで、おしゃれなフィルム調の写真に早変わりさせてくれるVSCO。
SNSで活躍しているフォトグラファーで使ったことがない人の方が珍しいのではないでしょうか。
有料の方が種類が多く雰囲気のあるフィルターが多いのですが、無料でも十分楽しめます。
光と影が美しい写真や大人っぽい雰囲気の写真との相性がとてもいいので、写真をSNSに投稿する前にVSCOのフィルターをかけてみることをおすすめします。
Snapseed
無料レタッチアプリとして人気の高いSnapseed。
明るさ・ハイライトなどの基本補正から、普通のアプリなら課金が必要な部分補正まで、すべて無料で使うことができます。
私がSnapseedの機能の中で特におすすめしたい機能が「シミ除去」。
写ってほしくないロゴや邪魔なゴミなど、消したい一部をタップするだけで簡単に消してくれます。
有料のLightroomよりもきれいに消せるんじゃ…と個人的に思うほどクオリティが高く、大変重宝しています。
Lightroom
プロからアマチュアまで、写真をある程度たしなんでいる人が必ず使っている補正ソフトが「Lightroom」。
基本補正から色合いの変更、明瞭度やシャープネスの処理など、幅広い機能を感覚的に使えることが魅力。
無料アプリは若干制限はありますが、とにかく使いやすいので、まずは無料版から使ってみることをおすすめします。
少しの工夫でブツ撮り写真は大きく変わる
室内でのブツ撮りについて、実践してほしい8つのコツについて紹介しました。
苦手と思われがちな部屋の撮影ですが、少しの工夫を加えるだけで、印象が大幅に変わります。
次に撮影する時には、ぜひ挑戦してみていただけるとうれしいです。