夏の風物詩といえば、海やひまわり、風鈴など、様々なものがありますね。カメラを楽しむ身としては、たくさんの被写体があって、とても楽しい季節です。
そんな夏の被写体として、忘れてはならないのが「花火」。華やかな打ち上げ花火も素敵ですが、手軽に楽しめる「手持ち花火」も人気ですよね。
今回は、そんな手持ち花火を初めて撮影した時のレポートとともに、撮影の裏側を紹介します。
具体的な撮影方法も載せているので、ぜひ参考にしてください。
この記事で書いてある内容はもちろん、より具体的な方法も紹介しているので、ぜひご覧ください。
【意外と知らない?手持ち花火を華やかに撮影するための7つのポイント【撮影方法】】
目次
手持ち花火の撮影方法について
まずは手持ち花火撮影に使用する、カメラ・レンズについて紹介します。
望遠寄りの単焦点レンズがおすすめ
写真のように、大きくてキラキラしている玉ボケを撮影したかったので、望遠寄りの単焦点レンズを使用しました。
今回使用したのは、フジノンレンズXF50mmF2。35mm換算で75mmのレンズです。
背景をよりボカすためには、「望遠であること」「F値が低いこと」が条件であることから、きれいな玉ボケを作ることができました。
暗い中での撮影になるため、F値を下げて光を取り込むことのできる単焦点レンズがおすすめです。
もっと望遠のレンズでもいいと思いますが、あまりにも望遠だと花火の火を点けてから、撮影位置まで離れることに時間がかかるので、75mmぐらいがちょうど使いやすかったです。
使用カメラはフジフィルム
カメラのボディについては正直何でも撮れるので、どのカメラでもOK。
私はフジフィルムのX-T20というカメラで撮影しました。初心者から中級者向けのAPS-Cカメラ。
今は後継機であるX-T30が発売されています。
手持ち花火撮影をするための設定・加工について
ピントはマニュアルで合わせる
撮影時間は午後20時。正直かなり真っ暗で、「もっと早くから撮り始めればよかった」と後悔しました。笑
暗い中での撮影になるため、オートフォーカスは全くと言っていいほど効きません。
そのため、撮影する際はマニュアルフォーカスに切り替えて、手動でピントを合わせる必要があります。
撮影時の設定
暗い中での撮影であったため、ISO感度は1600で撮影。
もっと下げられる環境なら、できるだけ下げた方が画質の劣化を防げます。
ブレずに撮影するためには、シャッタースピードは速くした方がいいのですが、速くしすぎると点のようになってしまうので注意です。
こちらはシャッタースピード4000分の1で撮影。
こちらはシャッタースピード1000分の1。
最終的には、花火のディティールがある程度わかるシャッタースピード「250分の1」で落ち着きました。
ポイントとなる背景作り
ここからが、この花火撮影のミソとなる部分。
最初に紹介した写真は、背景がキラキラとしたきれいな玉ボケになっていたと思うのですが、これは1本の花火では不可能です。
実は、背景師として数人スタンバイしてもらい、背景用の花火を持ってもらいました。
メインの花火を持つ人の後ろに、背景用の花火を持つ人が立ち、重なるように撮影しています。
強風が吹き荒れる海辺で、メイン花火を持つ人と背景花火を持つ人、花火を点ける人とひたすら撮影するその他全員。
周りから見るとかなり怪しい光景だったと思いますが(笑)、そんなたくさんの方の協力があったからこそ撮影できた写真なのです。
比較明合成を使って、更にキラキラ写真に
これだけでも十分きれいなのですが、もう少し玉ボケがあった方が、キラキラした写真になります。
そのため、比較明合成のソフトを使って、少しだけ玉ボケを増やすことにしました。
比較明合成とは、簡単に説明すると「複数枚の写真を比較して明るい部分だけ合成する」という手法。
「合成」と聞くと嫌がる方もいると思いますが、花火撮影や星空撮影などでは割とスタンダードに使われている手法であります。
今回は同じ場所であえてピントを外して撮影したこの画像を加えてみることにします。
比較明合成をした結果の写真が、こちらです。
玉ボケが増えて、よりキラキラとした写真になりました。
比較明合成をするうえで私が使っているのは「SiriusComp」というソフトです。
無料でダウンロードできて使いやすいので、とても重宝しています。
ちなみにiPhoneのアプリでも比較明合成ができるものがありました。
これがあればスマホ内で比較明合成ができちゃいます。
今回の手持ち花火はこちらのアプリで編集したもの。
あくまでもスマホ用アプリなので、画質などを気にされる方にはあまりお奨めしませんが、インスタぐらいであればアプリの編集でも十分です。
夏の思い出をきれいに残そう
手持ち花火ってきれいに撮れないものだとばかり思っていたのですが、撮ってみると意外とちゃんと撮れていて楽しいです。
今年の夏は、ぜひ手持ち花火撮影にチャレンジしてみることをおすすめします。
さらに詳しい手持ち花火撮影のコツについては、こちらの動画で紹介しています。ぜひご覧ください↓
【意外と知らない?手持ち花火を華やかに撮影するための7つのポイント【撮影方法】】
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今回の撮影の相棒
fujifilm X-T20
フジノン XF50mm F2 R WR
X-T30(X-T20の後継機)